
ヨガに興味があるけれど「ヨガの種類がいっぱいありすぎてわからない」と思ったことはありませんか?
これからヨガを始めたいと思っている方、また既にもうヨガ始めているけれど種類について詳しく知りたいという方へ。
私たちに馴染みのある「現代ヨガの7種類」について解説していきます。
これからヨガを始めたい方も、すでにヨガを始めている方も、ヨガの種類とその特徴を知り、自分の性格やライフスタイルに合ったヨガを見極めて行きましょう。
自分にふさわしいヨガを選ぶことは、ヨガを楽しく継続し、ヨガの効果や恩恵を存分に受け取ることにつながります。
●現代ヨガの7種類
現代ヨガの種類はたくさんあります。その中でも代表的なヨガ7種類を以下解説していきます。
1.アイアンガーヨガ
2.アシュタンガヨガ
3.シヴァナンダヨガ
4.クリパルヨガ
5.ビクラムヨガ
6.陰ヨガ
7.リストラクティブヨガ
1.アイアンガーヨガ
アイアンガーヨガは、南インド地方出身のB.K.S.アイアンガー師によって確立されたヨガのスタイルです。アイアンガー師は、ヨガの正しいポーズの習得を重要視し、無理なく正しい姿勢を保持するために、状況に応じた「プロップス」(補助道具)使用するのが特徴です。
「プロップス」クッションやブロック、椅子や壁などを活用することで、故障歴がある方や、体の硬い方でも正しい姿勢でポーズを深め、呼吸を意識に集中させることができ、ヨガの最大限の効果を引き出すことができます。
著作の「Light on Yoga(ハタヨガの真髄)」は正しいポーズの習得のための参考書として、世界中でベストセラーとなっています。日本語訳の本もあり、写真入りでアーサナや呼吸法について詳しく解説されていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
オススメの人:初心者~上級者、正しい姿勢でポーズをとりたい方、ケガ歴があるなど。
2.アシュタンガヨガ
アシュタンガヨガは、近代ヨガの父と呼ばれるクリシュナマチャリア氏の構築したヨガをバースに弟子であるシュリ・K・パタビジョイス氏が考案したものです。
アシュタンガヨガは、決まった動きを、ポーズからポーズへと呼吸に合わせた動きで行っていきます。ダイナミックでエネルギッシュな動きが多く、通常のヨガと比較すると管理の運動量が多くなります。
また、1990年代に米国で「パワーヨガ」がブームになりましたが、こちらはアシュタンガヨガをベースにしたものです。
「アシュタンガ」とは八支則という意味で、紀元後4~6世紀頃の『ヨガ・スートラ』というヨガ教典に記されている考え方の教えです。
「アシュタンガ」は、以下の8つのことを指します。
1.ヤマ:禁戒
2. ニヤマ:勧戒
3. アーサナ:坐法・ポーズ
4. プラーナヤーマ:呼吸
5. プラティヤハーラ:感覚の統一
6. ダーラナ:集中
7. ディアナ:瞑想
8. サマーディ:三昧
アシュタンガヨガではポーズの練習と共に「アシュタンガ」八支則を日常生活で常に実践することを重視します。
オススメの人:体の筋力アップ、ダイエット、そう快感求める方
3.シヴァナンダヨガ
シヴァナンダヨガは、西洋医学の医師であったスワミ・シヴァナンダ師(Swami Sivananda)によって創設されました。シヴァナンダヨガは伝統的なヨガの実践に根付き、実践者が、宇宙意識や本当の自分、真我への目覚めを探求できるように導きます。
シークエンスは、12のポーズ(アーサナ)をバランスよく行い、アーサナの前後にシャバアーサナでリラクゼーションを取り入れ、自分の体、エネルギーの流れ、精神、心を体験する時間をとります。
ハタヨガの実践のみならず、伝統的なヨガ「カルマヨガ(奉仕)」「ラージャヨガ(瞑想)」「バクティヨガ(献身)」「ジュニャーナヨガ(ヴェーダンタ哲学)」なども紹介し生徒たちが実践できる場を提供しています。
また、インドの伝統医学{アーユルヴェーダ」に結びついた生活法、食事法の実践なども取り入れ、包括的、総合的に心身のバランスを整えてゆきます。
シヴァナンダは、200時間TTC(ティーチャーズトレーニングコース)や300時間のATTC(アドバンスティーチャーズコース)などが世界各国で受けられます。本部はカナダにありますが、スペイン、インド、タイなどでもTTCなどのコースを行っています。
筆者の私は、200時間TTCをヴェトナム、300時間ATTCを米国カルフォルニアで受けました。下の写真は、カルフォルニアアシュラム(道場)ATTCの様子です。
グルクラ制度という、先生と生徒が寝食をともにしながらグル(先生)から教えを受けるという制度を採用しており、世界各国から集まった生徒たちは、1ヶ月間ほどアシュラムに滞在しグルからヨガを学びます。

「シヴァナンダヨガのアシュラム」カリフォルニアATTCの様子
オススメの人:ハタヨガのアーサナだけでなく、ヴェーダンタ哲学などインド伝統的なヨガの教えを学びたい人に特におすすめです。
4.クリパルヨガ
スワミ・クリパルによって創設された伝統的なヨガを基盤に、セラピー的な要素も加わったヨガです。多様性や個人を尊重する現代社会人向けのヨガでアメリカから広がりました。
ポーズの完成形を目指すことよりも、個々の体に起こる感覚や内面で起こる感情を観察し、自分と向き合い気づきを促すことで、自己の成長のプロセスを大切にしていきます。
まさに「気づき(マインドフルネス)のヨガ」といえるでしょう。
自分と向き合い自己理解を深めることで、人間関係を改善するといったセラピー的な要素があるため、心の安定や癒しを求める人に指示を得ています。
クリパルティーチャーでもある筆者は、ヴィパッサナー瞑想という瞑想を体験し、自己観察をしていくことで、体が癒される体験をしたのがきっかけで、クリパルヨガに興味を持ち始めました。クリパルヨガはまさに「動く瞑想ヨガ」だと思っています。
オススメの人:ハンディキャップのある人、自己成長をしたい方、動きながら瞑想体験をしたい、癒されたい人など。

5.ビクラムヨガ
ビクラムヨガは、インドのカルカッタ出身のビクラムチョードリー氏によって、現代のハタヨガをベースにアレンジされたヨガです。
温度40℃、湿度40%以上の室内環境で26種類のポーズ(アーサナ)と2つの呼吸法を90分間のグループレッスンで行うヨガ。ホットヨガの原型になったヨガです。
オススメの人:健康体の方、体を温めたい人、汗をかきたい人、デトックスしたい人にお勧め。
6.陰ヨガ
陰ヨガとは、中国の「陰陽五行思想」にもとづいたヨガです。「陰陽五行思想」は自然と調和した生活をすることが心身の健康をもたらすという考え方です。
股関節を柔軟にするポーズ多いこと、また座位のポーズが中心です。呼吸に意識を向けながら、ひとつのポーズを3~5分間と長い時間キープし、じっくりと柔軟性を高め、心身を整えていくのが特徴です。
現代社会で忙しく動き回る私たちの体は、神経が高ぶり「陽」のエネルギーへ偏りやすくなっているため、「陰ヨガ」のゆっくりした動きと瞑想の効果で心身を緩めリラックスし、交感神経やホルモンバランスを整える効果が期待できます。
オススメの人:ゆっくりとした動きで体を柔軟にしたい方、自分と向き合い癒されたい方。運動が苦手な方でもOK。
7.リストラクティブヨガ
リストラクティブヨガは、アメリカの理学療法士であるジュディス・ラスター氏により、1990年代に考案されたヨガです。リストラクティブには「元気を回復させる」という意味があります。
ラサター氏はアイアンガーヨガの指導者であったことから、アイアンガーヨガの特徴である、無理なく正しい姿勢を保持するための状況に応じた「プロップス」(補助道具)を使用しポーズをとることをベースにしています。
仰向けで横になる姿勢が多く「ボルスター」や「ブランケット」「アイピロー」など補助用具を用いて、楽な姿勢をとりながら、1ポーズにつき、20分程度の長めのホールドしゆっくりと体の緊張をほぐしリラックスさせます。
静かに落ち着いた状態で、自分の呼吸に意識を向けることで、瞑想状態を作りだし、脳や体に休息を与え、心身の疲労やエネルギーを回復に導いていきます。積極的に休息させることを目的とした深いリラクゼーションを与えてくれる癒しのヨガといえるでしょう。
オススメの人:頭と体の疲労を回復させたい人、柔軟性や筋力がない方でもOK。

●「ハタヨガ」について
これまで、現代ヨガ7の種類について解説してきましたが、これら体を動かすエクササイズ的なヨガは全て「ハタヨガ」の種類となります。
現在あるエクササイズ的な「ヨガ」は「伝統的ヨガ」の「ラージャヨガ(瞑想)」に到達するための過程における身体的な「ハタヨガ」から端を発しています。
「ハタヨガ」はサンスクリットで「ハ(ha)=太陽」と「タ(tha)=月」そして「ヨガ(yoga)=結ぶ」を意味します。「太陽と月」「陰と陽」など対になるエネルギー同士を結びつけ調和させていくという意味です。
伝統的な「ハタヨガ」は主に座位のポーズをとりながら、呼吸や目には見えないエネルギーの流れをコントロールすることをメインとしていましたが、ここ100年以内に出来上がった「現代ヨガ(ハタヨガ)」は、身体的な動き、エクササイズ的要素がより多く含まれています。
もともと「ハタヨガ」は、呼吸法やエネルギーのコントロール法に重点を置き「ラージャヨガ」に到達するための段階的なものとしてありました。
現代では、私たちのライフスタイルに合わせ、エクササイズ的な要素を多く含む新しい「ハタヨガ」に形を変え、広く世界中に受け入れられるようになりました。
ラージャヨガについてはこちらで解説→伝統的ヨガ4種類・ヨガの4つの道と1つ目的とは何か?
まとめ
ここまで代表的な「現代ハタヨガの7種類」の「アイアンガーヨガ」「アシュタンガヨガ」「シヴァナンダヨガ」「クリパルヨガ」「ビクラムヨガ」「陰ヨガ」「リストラクティブヨガ」を解説してきました。
ヨガ5000年の歴史の中で、私たちになじみのあるエクササイズ的な「ハタヨガ」はここわずか100年ほどで世界中に広まりました。もともとは「ラージャヨガ」(瞑想)に到達するための過程としてあった「ハタヨガ」。それが派生し現代の「ハタヨガ」となりました。
現代ヨガの「ハタヨガ」は、現代社会を生きる私達のライフスタイルにフィットし、数々のスタイルを生み出しました。
ヨガの種類は現在も増え続けていますが、それぞれに特徴があり、人それぞれの個性に合うヨガがあります。自分に合うヨガを見極め選ぶことで、ヨガを楽しく継続することができます。
その結果、ヨガの効果や恩恵をたっぷりと受け取ることができるでしょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。