この記事を読んでいる皆さんは、インドやインド文化またインド音楽に興味がある方や、もしくは南インド古典音楽、カルナティック音楽に興味がある、またはそれって何?聞いた頃もないなと言う方もいらっしゃると思います。
そこで、今回は南インド古典音楽のカルナティック音楽はとはどんな音楽なのかの基本をお伝えしていきたいともいます。
インド古典音楽というと、北インド主流のヒンドゥスターニ音楽が話題になる場合が比較的多いのですが、今回は南インドのカルナティック音楽にスポットをあてていきたいと思います。
南インド地方では、このカルナティック音楽が現在でも盛んです。南インドのタミルナドゥー州のチェンナイを中心に毎年年末から年始にかけて1ヶ月ほどカルナティクミュージックフェスティバルも開催されるほどです。
今回は、カルナティック音楽が大好きな、南インド在住の筆者が、大好きなカルナティック音楽に思いをはせながら南インド古典音楽(カルナティック音楽)について解説していきます。
この記事を読むことで、インド音楽についてちょっぴり詳しくなり、カルナティック音楽のあっと驚く歴史、基本、奥深さ、面白さを垣間見ることができると思います。
もくじ
2つのインド古典音楽体系
下記に、大きく2つに分かれるインド古典音楽の体系についてお伝えします。
大きく2つ北インド主流の「ヒンドゥスターニ音楽」南インド主流の「カルナティック音楽」に分かれます。
北インドでは、12世紀以降にイスラム王朝が出現し、イスラムやペルシャ文化の影響を色濃く受けたことにより北インドの「ヒンドゥスターニ音楽」。
比較的イスラム文化の影響を受けていない南インドの「カルナテッィク音楽」へと異なるスタイルへ分岐し始めました。
16世紀~17世紀ごろには「ヒンドゥスターニ音楽」と「カルナティック音楽」の2つの明確な境界線が出来上がってきました。
南インドでは、13世紀から15世紀に高い水準の文化を誇ったヒンドゥー王朝のヴィジャヤナガル王国の時代に「カルナティック音楽」が非常に栄え最盛期でした。
『2つのインド古典音楽体系』
インド地方主流・・・ヒンドゥスターニ音楽
⭐️12世紀以降イスラムやペルシャ文化、音楽の影響を受けて派生
代表的な楽器・・・シタール、タブラー
南インド地方主流・・・カルナティック音楽
⭐️比較的他国文化の影響を受けず、古くからの原型を引き継いでいる
代表的な楽器・・・ビーナ、ムリダンガム
インド音楽の起源となるサーマヴェーダ聖典
インド古典音楽は、もともとインド4大ヴェーダのうちの一つに数えられる「サーマヴェーダ」(紀元前1200年~紀元前1000頃)、音の旋律(メロディー)や歌の知識が書かれた聖典から進化した音楽体系といえます。

↑サーマヴェーダ イメージ
プランダラ・ダサ カルナティック音楽の父-最重要人物!
この時期に「カルナティック音楽の父(ピタマタ)」として知られるプランダラ・ダサ(1484 – c. 1564)現れました。彼は「カルナティック音楽」を教えるための基本原則を作り、人々が初歩から学べるように段階的な練習方法を構成しました。
初心者には理解するのが難しいインド古典音楽のラーガ(旋律)やターラ(ビート)などについて順序立てて学べるようにしたのです。また伝説によると彼は475,000ものキールタン(讃美歌)を生涯作ったといわれています。

インドの切手のデザインにもなったプランダラ・ダサ
ちなみに私が今、習っているヴィーナの練習もプランダラ・ダサの構成した学習方法で学んでいます。
こちらヴィーナのYoutube プランダラ・ダサについても説明していますのでご興味がありましたらありましたらどうぞ覗いてみてください。↓「大人初心者ヴィーナ哲学の唄編」
https://www.youtube.com/watch?v=XzEQQV32vjI
なぜ南インド音楽はカルナティック音楽と呼ばれるのか?
カルナティック音楽は、南インドはカルナータカ地方の音楽を指しています。そのため、カルナータカ地方の音楽という意味で、カルナーティック音楽とかカルナティック音楽と呼ばれます。
現在のカルナータカ州、アンドラ・プラディッシュ州、テランガーナ州、ケララ州、タミルナドゥ州、およびスリランカの地方のことを指します。
下の絵の赤い部分がカルナティック(Carnatic)音楽が盛んな地域、ヒンドゥスターニ(Hindustani)音楽が盛んです。

カルナティック音楽の大きな特徴
カルナティック音楽は様々な特徴が挙げられますが、その中の一つにいえことは、声楽に重点が置かれていることです。そのため楽器を奏でる場合も歌を歌うように演奏されます。そしてその演奏の中で人間の全ての感情を表現していくことができるとされています。

↑カルナティック音楽の演奏風景

↑中央で唄を歌っています
たとえば、ヴィーナの練習の際などは、先生が曲を歌いその音色をに合わせて同じ音色を楽器で奏でていくという練習方法を取ります。
本来、楽譜はなく音楽は、音、歌で伝えられてきたのです。
カルナティック音楽で良く演奏される楽器
・ヴィーナ
・ムリダンガム
・ガタム
・ヴァイオリン

↑ヴィーナ ジャックフルーツの木をくり抜いて作られています。

↑ムリダンガム 両面太鼓

↑ガタム まさに素焼きのツボですね!

↑ヴァイオリン 弾き方がユニーク!
まとめ
インド音楽の2つの主流音楽には、北インド主流のヒンドゥスターニ音楽と南インド主流のカルナティク音楽ありますが、今回は南インド音楽、カルナティック音楽についてスポットをあてその歴史と特徴について解説してきました。
・カルナティック音楽の歴史
インド4大ヴェーダ(聖典)サーマヴェーダが起源と言われています。12世紀以降にイスラム王朝が出現したころ、イスラムの影響を受けた北のヒンドゥスターニ音楽、比較的その影響を受けなかった南のカルナーティック音楽の二つのスタイルに分かれて行きました。
・カルナティック音楽における最重要人物
カルナティック音楽の父と呼ばれているプランダラダーサは外せません。
・なぜ、カルナティック音楽とよばれるのか
南インドのカルナータカ地方で発生した音楽だからでした。
・カルナティック音楽で良く演奏される楽器
ヴィーナ、ムリダンガム、ガタム、ヴァイオリンなどなど
最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
※なぜ、インド音楽=ヒンドゥースターニ音楽と言うイメージと結びつきがちになるのかについてご興味がある方はこちらもぜひご覧ください。インド音楽最初の一歩!インド音楽はヒッピームーブメントから世界へ発信されたのか?