インド音楽最初の一歩!インド音楽はヒッピームーブメントから世界へ発信されたのか?   

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ヒッピームーブメント

 

この記事を読んでいる方は、「インド音楽とは?」「インドの伝統音楽ってどんなの?」「インド音楽に興味があるのでもっと知りたい!」などと思っているのではないでしょうか? 

ところで、皆さんインド音楽と聞くと何をイメージするでしょうか? 

「神秘的な音楽」」「ボリウッド映画の歌って踊れるような音楽」「シタール」「タブラー」「ビートルズ」はたまた「インド料理」などなど、人それぞれ様々なイメージが沸いてくると思います。 

それもそのはずで、インド音楽とひと言に言っても、インド古今東西、多民族、多言語国家の広大な各地域でそれぞの特色がありますし、インド伝統音楽は歴史がとても古く地域によって特色がありますし、変化変容、進化し続ける現在のインド音楽も混在しているからです。 

そこで、今回は、インド伝統音楽が世界に知れ渡るようになった重要なきっかけ、その歴史について解説していきます。 

この記事を読むことで、一般的にイメージされやすいインド伝統音楽がどんな背景と歴史によって認知されるようになったのか。また、そのインド音楽のイメージの発端は北インド音楽主流の「ヒンドゥスター二音楽」から来ていたという事を知ることができます。 

インド伝統音楽には2大流派があり、大きく北インド音楽「ヒンドゥスターニ音楽」と南インド音楽の「カルナティック音楽」の2つ分れるということにも触れていきます。 

この記事を読むことで、インド音楽の基礎知識、そしてその奥深さをを垣間見ることができます。インド音楽にますます興味がわいてくることでしょう。 

 

 

インドの伝統音楽が国際的に認知されるようになったきっかけは? 

インド伝統音楽が世界的に認知されるようになったある重要な出来事3つのきっかけについて下記お伝えしていきます。 

①「ウッドストック・フェスティバル」でインド伝統楽器シタールが演奏された

②ビートルズの曲にインド音楽、シタール、タブラーが入ったこと

③ヒッピームーブメント 

 

①「ウッドストック・フェスティバル」でインド伝統楽器シタールが演奏された

1968年8月に開催されたアメリカのニューヨーク州で開催された伝説的なロックミュージックフェスティバル「ウッドストック・フェスティバル」でインドのシタール奏者ラヴィ・シャンカールの演奏が世界中に多大な影響を与えたこと。

ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズが「黒くぬれ!」でシタールを演奏するなどの現象でインド音楽が注目されたことが挙げられます。 

このように、大変人気があり知名度と影響力のあったロックミュージシャンがシタールという弦楽器を音楽に取りいれたことがインド音楽が注目された大きなきっかけとなりました。 

ラビシャンカール

・1920年4月7日~2012年12月11日 

・シタール奏者 

・出身地はインドのバラナシ 

・ジャズシンガーのノラジョーンズとシタール奏者のアヌーシュカ・シャンカルを娘に持つ 

 

ノラジョーンズ

ノラジョーンズ

 

アヌーシュカ シャンカール

シタールの華やかで幻想的な音色と煌びやかで美しい楽器、独特の奏法姿勢、その雰囲気に人々は魅了されてしまいます。 

 

②ビートルズの曲にインド音楽、シタール、タブラーが入ったこと

ラビシャンカールが、ウッドストックでシタールを演奏することになった背景には、1960年代後半のヒッピー・ムーブメントや、一斉を風靡したビートルズのメンバーがインドを訪れたことなどがありました。

ジョージ ハリスンとラビシャンカール

 

 

ジョージハリスン- ビートルズ 

ビートルズのメンバーの一人であるジョージハリスンは、インドの弦楽器シタールを学ぶためにインドを訪れます。ジョージのシタールへの興味は、名曲「ヘルプ!」の撮影中、インド料理店に置かれていたシタールに興味を持ったことから始まると言われています。 

ビートルズのメンバーはインドのヨガの聖地と言われるリシケシュを訪れましたが、ジョージはメンバーへ瞑想することを提案し、彼らはマハリシュ・マヘーシュ・ヨーギーのアシュラムで瞑想しました。 

ビートルズとマハリシ

ジョージは帰国してからも部屋でお香を焚いたり、菜食主義になったり、さらにはヒンドゥー教へ改宗したりと、インド音楽と共にすっかりインドに魅了されてしまいました。

下の写真はオームのマークの入ったシャツ、なんと胸にはシバ神、肩には聖者ババジのバッチが❗️❗️

ジョージ ハリスン

ジョージは、2001年に亡くなりましたが、彼の遺言により、死後は「火葬した後、遺骨や遺灰をガンジス川に流す」というヒンドゥー教の風習に沿ってガンジス川へ散骨されました。 

シタールが演奏された曲「ノルウェーの森」 

『ノルウェーの森』のジャケット

③ヒッピームーブメント

インド音楽が注目された背景にあったのは、1960年代の後半から1970年代の前半にかけての欧米でのヒッピームーブメントでした。 

ヒッピー(Hippie, Hippy)はアメリカのヴェトナム反戦運動や公民権運動を中心とする反体制運動から生まれました。

「ラブ&ピース」を掲げ、自然回帰を目指す若者たちは、マリファナやLSDなどを使い精神開放(覚醒)に近づこうとしました。インドのヒンドゥー教の思想はヒッピーたちの求める思想ととても近く、そのためインドにあこがれる若者が多かったと言えます。 

インドのヒンドゥー教の修行者たちは、解脱を目指し世俗を離れ、瞑想やヨガ、菜食などの食事制限をしたりし修業を重ねますが、その思想と重なる部分が多かったことが挙げられます。 

インドのゴア 60〜70年代のヒッピー

インドの代表的な楽器

シタールとタブラ 

ラビシャンカールのシタール演奏、ビートルズ、ヒッピームーブメントなどが重なったこともあり、それらが、インド音楽の知名度を上げるきっかけとなりました。現在では、インド音楽と言えば、シタールとタブラはインド音楽を代表する楽器と言えるでしょう。 

シタール

 ラビシャンカールの娘のアヌーシュカもシタール演奏として活躍していますし、インドのみならず日本でも海外でも数多くのシタール奏者が活躍しています。 

 

 

タブラ 

大小二つの太鼓からなり、どちらもヤギの皮が張られています。 奏者はその前に座って、上を向いた、ほぼ同じ高さの鼓面を指や手の平を使って打ち鳴らします。 

タブラーの原型は南インド発祥のムリダンガムともいわれています。ムリダンガムを二つに割 ったものがタブラーになったといいます。 

タブラー

 

ムリダンガム 

南インドの太鼓、タブラーの原型と言われる。 

ムリダンガム

  

ザキールフセイン(Ustad Zakir Hussain)

 

ユザーン(U-Zhaan)

日本では、ユザーンさんが大人気です。タブラの知名度を上げてきました。 

ユザーン

他にも指原一登さんをはじめ日本にも多くのダブラー奏者がいます。

 

インド音楽の2つの流派と分類について

ここで、インド伝統音楽には南インド主流の「カルナティック音楽」と北インド主流の「ヒンドゥスターに音楽」の2つに大きく分類されることを述べておきましょう。

 「カルナティック音楽」と「ヒンドゥスターニ音楽」

今まで、インド伝統音楽について解説してきましたが、これらは、北インド主流の「ヒンドゥスターニ音楽」の事になります。 そして、もう一つインド伝統音楽として現存するインド伝統音楽の流派である南インド主流の「カルナティック音楽」がある事を忘れてはなりません。

12世紀に北部にイスラーム宮廷が出現したことにより,インドの伝統音楽は北の「ヒンドゥスターニー音楽」と南の「カルナティック音楽」の2系列に分かれた音楽形式が生まれました。ヒンドゥスター二音楽は、イスラムの影響を受け発展したインド音楽と言えます。 

いっぽう南の「カルナティック音楽」はそのイスラム文化の影響を受けなかったため、インド古典音楽の伝統をそのまま引き継ぎ今に至ります。 

ヒンドゥスターニ音楽の演奏風景

シタール、ハーモニウム、タブラーがよく使用されるようです。歌は『アーア〜ア〜』というような言葉の意味を持たない声の音色とリズムで歌われていくのが特徴です。イスラーム宮廷で演奏されたときに、海外、各地域から訪れた言葉の異なる来客にも楽しんでもらうためにこの形になったと言われています。

ヒンドゥスターニ音楽

ヒンドゥスターニ音楽の演奏の模様

カルナティック音楽の演奏風景

この写真は、ムリダンガム(太鼓)とガタムという素焼きの壺を叩いて演奏しています。かルナティック音楽は、声楽をとても重要視していてます。歌詞は南インド地方の言葉であったり、サンスクリットで歌われたりします。神への讃歌がよく歌われます。

かルナティック

カルナティック音楽の演奏風景

 

カルナティック音楽の演奏風景-中央の楽器はシタールによく似た弦楽器ヴィーナ

南インド「カルナティック音楽」のすすめ 

インド音楽は、インド音楽(=北インドの「ヒンドゥスター二音楽」)という認知がとても高く、北インド主流の楽器であるシタールやタブラーを使った音楽が一般的にコンサートなどで演奏されることが多いです。またそれを聴く機会や学ぶ機会が比較的多いです。 

ですが、南インド主流の「カルナテック音楽」もインドでは実はとても盛んです。やはり、南インド地方では未だに、カルナティック音楽を学ぶ若者も数多くいますし、そんなかルナティック音楽を学んだ若者たちは、ロックやジャズ、エレクトロニカ、ヘビメタなどのジャンルとのミックスを手掛け、斬新な音楽を発信し続けています。

カルナティック音楽の体系の奥深さ、歴史、伝統的なテクニック、ボーカル、独特な楽器の音色や響きの美しさ、面白みなどは北インドのヒンドゥスター二音楽にもまったく引けを取りません。

むしろ、インド音楽の伝統を比較的純粋に受け継いでいるからこそ、現代においてもひとしの味わい深さ、面白さ新しい発見が多く感じられるともいえるでしょう。 

カルナティック音楽のフュージョン演奏風景

まとめ 

●インド音楽が世界中に認知されるようになった大きなきっかけ 

「ウッドストック」でのラビシャンカールのシタール演奏、そして、その背景にあったヒッピームーブメント 

●インドの代表的な楽器

シタールやタブラーと言えるでしょう。

●インド伝統音楽の大きな2つの流派の分類 

「ヒンドゥスター二音楽」・・・北インド主流-イスラムの影響を受けて発展してきた。 

ウッドストックでの演奏で知名度をグンと上げたシタールやタブラーが有名な為、南インドの「カルナティック音楽」より認知度が高い。 

「カルナティック音楽」・・・南インド主流-イスラムの影響を受けずに今でも受け継がれている。 

伝統的な音楽体系を築いている事、知名度は低いがインド思想とも結びつきがダイレクトなこと、裾野がひろく学びや発見は無限大。 

 今回、インド音楽が認知されたきっかと、インド音楽の2つの流派に「ヒンドゥスター二音楽」「カルナティック音楽」をご紹介してきました。インド音楽のほんの一片ですが、インド音楽の奥深さ面白さを少しでも垣間見ていただけたら幸いです。これからもインド音楽についてお伝えしていきたいと思います。 

最後までお読み頂きありがとうございました。